こんにちは！ミーミルメディア編集長のしげっちです。今日は春の陽気に誘われて、ふと考えてしまいました。「平等」と「公平」って、なんとなく似ているけど、実は全然違う概念なんですよね。ボクの子どもたちも学校で習ってきたようですが、大人になってからも改めて考えると奥が深いテーマです。皆さんは両者の違いをハッキリと説明できますか？
今回はこの「平等」と「公平」の違いについて、分かりやすく解説していきたいと思います。これは企業の人事評価から子育て、社会制度まで幅広く関わる重要な考え方なんですよ！
「平等」と「公平」の基本的な違い
まずは基本的な定義から整理してみましょう。
「平等」とは、差別や偏りがなく、みな等しく同じものを与えることを指します。英語では「Equality」と表現されます。例えば、会社で全従業員に同じ福利厚生を提供したり、同じ基準で給与を決定したりすることが平等の例です。
一方、「公平」とは、個々の状況や条件に応じた対応を行い、結果として全員が同じ機会や成果を得られるように調整することを意味します。英語では「Equity」や「Impartiality」と表現されます。例えば、障害のある方に合理的な配慮を行い、その人が能力を最大限に発揮できる環境を整えることが公平性の例です。
つまり、平等は「同じものを与える」ことであり、公平は「同じ結果や機会を得られるように調整する」ということなのです。
分かりやすい例で見る平等と公平
この違いを説明する有名なイラストがあります。野球場の外から試合を観ようとしている3人の人物（背の高さが違う）が描かれています。
「平等」の絵では、3人全員に同じ高さの台が与えられています。結果として背の高い人は十分に見えますが、背の低い子どもはまだ見えません。
「公平」の絵では、背の高さに合わせて台の高さが調整されています。背の高い人には台がなく、中くらいの人には低い台、背の低い子どもには高い台が与えられ、3人全員が同じように試合を観ることができます。
これはスッキリと違いを表していますね！平等は全員に同じものを与えるけど、公平は結果が同じになるように調整するんです。
日常生活での具体例
お正月のお年玉を例にすると分かりやすいかもしれません。
平等な配り方は、小学生も中学生も高校生も全員に1万円ずつ配ること。
公平な配り方は、小学生に3,000円、中学生に5,000円、高校生に1万円というように、年齢や必要性に応じて金額を変えること。
多くの親が後者の「公平」な配り方をしているのではないでしょうか？これは年齢による必要性や責任の違いを考慮した配分だからです。
企業における平等と公平の考え方
企業の人事評価や待遇においても、この違いは重要です。
平等な待遇の例
同一労働同一賃金
就労方法にかかわらず同じ福利厚生制度を利用できる状況
全員に共通の評価尺度を適用する
働いた時間で評価する
性別・年齢・国籍などにかかわらず均等な昇進・昇格の機会を提供
公平な待遇の例
個々の能力や貢献度に応じた評価
障害のある社員への合理的配慮
育児・介護中の社員に対する柔軟な勤務体制
多様なバックグラウンドを持つ社員それぞれの強みを活かせる職場環境
相続における平等と公平
相続の場面でも平等と公平の違いが表れます。
現在の法律は基本的に「均分相続」を原則としており、これは「平等相続」と言えます。例えば、相続人が長男・次男・長女の3人の場合、法定相続分は各3分の1ずつです。
しかし、長男が親の介護をし、親戚付き合いも引き受け、墓守もしているような場合、公平という観点からは長男の貢献度を考慮した分配が望ましいかもしれません。このギャップを埋めるために遺言書の作成が重要になってきます。
教育現場における平等と公平
学校教育では「みんなが同じになるように」という平等の考え方が強調されがちです。制服や校則、テストの点数など、同じ基準で評価することが多いですね。
しかし、子どもたちの能力や特性は一人ひとり異なります。発達障害のある子どもや、外国にルーツを持つ子どもなど、それぞれの特性に合わせた支援や評価を行うことが公平な教育と言えるでしょう。
ボクの子どもたちも個性が全然違いますから、同じ接し方ではなく、それぞれに合った関わり方をするようにしています。これって「公平」な子育てですよね！
平等と公平、そして公正
さらに深く考えると、「公正（Justice）」という概念も重要です。公正とは、平等や公平の考え方を超えて、本当に正しいあり方を追求することです。
例えば、先ほどの野球観戦のイラストで考えると、「公正」な状態とは、そもそも壁がなく全員が自由に観戦できる環境かもしれません。つまり、障壁そのものをなくすことが究極の目標となります。
これは社会における様々な障壁（制度的、物理的、心理的なもの）を取り除き、誰もが自分らしく生きられる環境を作ることにつながります。
まとめ：平等と公平、どちらが大切？
結論から言うと、どちらも大切です。ただし、状況によって適切なアプローチは変わってきます。
平等は、基本的人権や機会の提供など、基本的な権利を保障する上で重要です。一方、公平は個々の違いやニーズを考慮し、実質的な機会や結果の平等を実現するために必要です。
理想的な社会は、基本的な権利が平等に保障されつつ、個々の状況に応じた公平な対応がなされ、さらには根本的な障壁を取り除く公正な仕組みが整っている社会と言えるでしょう。
皆さんの周りでも、「平等」と「公平」の違いを意識してみると、新たな気づきがあるかもしれませんね！ギュウギュウに詰まった日常の中で、ちょっと立ち止まって考えてみる価値のあるテーマだと思います。
「平等とは、不平等な者を平等に扱うことである」 – アリストテレス
今日も最後まで読んでくださり、ありがとうございました！皆さんにとって、平等で公平な素敵な一日になりますように！
