こんにちは！ミーミルメディア編集長のしげっちです。今日は皆さんの食卓を彩る「陶器と磁器の違い」について、ボクなりに徹底解説していきたいと思います。
普段何気なく使っている食器、「これって陶器？それとも磁器？」なんて考えたことありますか？実は両者には明確な違いがあって、それぞれの特徴を知ることで、より使い勝手のよい食器選びができるんですよ。
ボクの家でも妻が食器選びに悩んでいたので、一緒に勉強してみたんです。その知識をシェアしますね！
陶器と磁器の基本的な違い
まず最初に、陶器と磁器は総称して「陶磁器」と呼ばれています。名前は似ていますが、原料や製法、そして仕上がりの特徴がかなり異なるんです。
陶器は「陶土」と呼ばれる粘土を主原料としていて、「土物」とも呼ばれます。一方、磁器は「磁土」や「陶石」を主原料としていて、「石物」とも呼ばれるんですよ。この原料の違いが、製品の特性に大きく影響しているんです。
焼成温度も大きく違います。陶器は約800〜1,300℃で焼かれるのに対し、磁器はより高温の約1,200〜1,400℃で焼成されます。この温度差が、硬さや吸水性などの特性の違いを生み出しているんですね。
見た目や触感の違い
陶器と磁器は見た目や触感でも見分けることができます。陶器は一般的に厚みがあり、表面はザラザラしていることが多いです。指で弾くとドンッと鈍い音がします。
対して磁器は薄くて軽く、表面はツルツルしていて、指で弾くとチンッと澄んだ高い音が鳴ります。まるで金属を叩いたような音色なんですよ。
ボクの子どもたちも「パパ、この音の違いおもしろい！」と言って、家中の食器を弾いて回っていました（笑）。
成分の違い
陶磁器の主な成分は長石、珪石、粘土の3つです。この配合比率が陶器と磁器で異なります。
陶器は長石約10％、珪石約40％、粘土約50％の割合。
磁器は長石約30％、珪石約40％、粘土約30％の割合。
長石はガラス質になる成分で、これが多いと磁器になり、少ないと陶器になるんです。この成分比率の違いが、陶器と磁器の特性の違いを生み出す大きな要因となっています。
陶器と磁器の特徴と使い分け
それでは、陶器と磁器の特徴をさらに詳しく見ていきましょう。
吸水性の違い
陶器と磁器の最も大きな違いの一つが吸水性です。陶器は多孔質で約10％の吸水率があります。つまり、水分を吸収しやすいんです。
一方、磁器はガラス質が多く含まれているため、吸水率はほぼ0％。水分をほとんど吸収しません。
この特性の違いから、陶器は使う前に「目止め」という作業が必要になることがあります。これは、お米の研ぎ汁に浸けたり、水に半日ほど浸したりして、水分や油分が染み込みにくくする処理です。
「え？そんな手間かけるの？」と思われるかもしれませんが、この作業で陶器の寿命が延びるんですよ。ボクも最初は面倒に感じましたが、今では新しい陶器を買ったら目止めするのが習慣になっています。
強度と耐久性
磁器は高温で焼き締められているため、硬くて丈夫です。薄く作ることができるのも特徴の一つ。対して陶器は比較的もろく、衝撃に弱いため、厚みを持たせて作られることが多いです。
ただし、陶器は厚みがあっても、内部に空気を含むため意外と軽いんですよ。ボクの子どもたちも「見た目より軽い！」と驚いていました。
熱伝導率と保温性
陶器は熱伝導率が低いため、保温性に優れています。そのため、お茶やコーヒーなどの温かい飲み物を入れるのに適しています。土鍋や湯飲みに陶器が多く使われるのはこのためです。
一方、磁器は熱伝導率が高いため、熱い飲み物を入れると外側まですぐに熱くなります。そのため、ヨーロッパの磁器のカップには取っ手が付いていることが多いんです。日本の伝統的な食器に取っ手が少ないのは、元々が陶器文化だったからなんですね。
「へぇ〜、そういう理由があったのか！」と妻も感心していました。
日常使いにおける陶器と磁器の選び方
では、実際の生活の中でどのように陶器と磁器を選べばいいのでしょうか？
電子レンジでの使用
現代の忙しい生活では、電子レンジで温め直すことも多いですよね。この点では、磁器の方が安心して使えます。
陶器は吸水性があるため、電子レンジで急激に温めると、内部の水分が膨張して割れることがあります。特に冷たい状態から急に加熱するのは避けた方が無難です。
ただし、しっかりと焼き締まった陶器なら電子レンジでも使えるものもあります。購入時に確認するといいでしょう。
食洗機での使用
食洗機を使う場合も、基本的には磁器の方が向いています。陶器は繰り返し食洗機で洗うと、釉薬（うわぐすり）が劣化することがあります。
ボクの家でも食洗機をよく使いますが、お気に入りの陶器は手洗いするようにしています。「ちょっと面倒だけど、長く大切に使いたいからね」と妻も理解してくれています。
料理との相性
料理の種類によっても、陶器と磁器の選び方が変わってきます。
例えば、ビールなどの炭酸飲料は陶器に注ぐと、表面のザラザラした質感のおかげで泡がキメ細かくなるという特徴があります。ビール好きな方には陶器のジョッキがおすすめです！
また、陶器は保温性が高いので、温かいスープや鍋料理に向いています。一方、磁器は冷たさを保つのに適しているので、冷たいデザートや冷奴などに向いています。
有名な陶器と磁器の産地
日本には素晴らしい陶磁器の産地がたくさんあります。それぞれの特徴を知ると、食器選びがもっと楽しくなりますよ。
有名な陶器の産地
日本の代表的な陶器としては、益子焼（栃木県）、備前焼（岡山県）、瀬戸焼（愛知県）などが挙げられます。
益子焼は素朴で温かみのある風合いが特徴で、日常使いの食器として人気があります。備前焼は釉薬を使わず、土の質感をそのまま生かした独特の風合いが魅力です。
「うちの食器棚にも益子焼のお皿があるよ！」と子どもたちが言っていました。身近なところにも伝統工芸があるんですね。
有名な磁器の産地
磁器の代表格といえば、伊万里・有田焼（佐賀県）、九谷焼（石川県）、砥部焼（愛媛県）などがあります。
特に有田焼は400年以上の歴史を持ち、白く美しい肌と緻密な絵付けが特徴です。九谷焼は鮮やかな色彩が魅力で、砥部焼は白地に藍色の模様が特徴的です。
ボクも先日、有田焼のカップを買ったのですが、その美しさに見とれてしまいました。「こんな素敵な器でお茶を飲むと、味も格別だね」と妻と話していたところです。
陶器と磁器のお手入れ方法
せっかく素敵な食器を手に入れたら、長く使いたいですよね。ここでは、陶器と磁器それぞれの適切なお手入れ方法をご紹介します。
陶器のお手入れ
陶器は使う前に「目止め」をすることをおすすめします。前述の通り、お米の研ぎ汁に浸けるか、水に半日ほど浸すことで、水分や油分が染み込みにくくなります。
使用後は柔らかいスポンジと食器用洗剤で優しく洗い、しっかり乾燥させてから収納しましょう。陶器は水分を吸収するため、乾燥が不十分だとカビが生えることもあります。
「ちゃんと乾かさないとダメなんだね！」と子どもたちにも教えています。
磁器のお手入れ
磁器は基本的に丈夫で扱いやすいですが、強い衝撃には注意が必要です。また、金や銀などの装飾がある場合は、電子レンジでの使用を避けた方が良いでしょう。
洗浄後は陶器と同様に、しっかり乾燥させてから収納します。磁器は水分を吸収しないので、陶器ほど神経質になる必要はありませんが、清潔に保つことは大切です。
「磁器だからって雑に扱っていいわけじゃないよ」と妻がよく言っています。確かにその通りですね。
まとめ：あなたに合った食器選びのポイント
陶器と磁器、それぞれの特徴や違いについてご紹介してきました。最後に、あなたに合った食器選びのポイントをまとめておきましょう。
陶器がおすすめな方：
温かみのある雰囲気や自然な風合いを大切にしたい方、保温性の高い食器を求める方、一点ものの個性的な食器が好きな方におすすめです。
磁器がおすすめな方：
お手入れのしやすさや耐久性を重視する方、電子レンジや食洗機をよく使う方、清潔感のある白い食器が好きな方におすすめです。
もちろん、これはあくまで目安です。実際には、料理の種類や食卓の雰囲気、ライフスタイルに合わせて選ぶのが一番です。
ボクの家では、普段使いは丈夫な磁器を中心に、特別な日や雰囲気を大切にしたい時には陶器を使うようにしています。「使い分けが楽しいよね」と妻と話しています。
皆さんも、陶器と磁器の違いを知って、自分に合った素敵な食器を見つけてくださいね。食事の時間がもっと楽しくなりますよ！
「美は細部に宿る」 – ミース・ファン・デル・ローエ
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。皆さんの食卓が素敵な食器で彩られますように！
