こんにちは！ミーミルメディア編集長のしげっちです。今日は皆さんに「入れ墨」と「タトゥー」の違いについてお話ししたいと思います。実は、この二つ、同じものなの？違うものなの？と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。ボクも気になって調べてみたら、なかなか奥が深い話だったんです！それではさっそく見ていきましょう！
入れ墨とタトゥーの基本的な違い
まず最初に結論から言うと、入れ墨とタトゥーに厳密な違いはありません。どちらも皮膚に針などで傷をつけて色素を入れ、文様や絵柄を描く手法のことを指します。英語では「Tattoo」と表記され、これをカタカナ読みしたものが「タトゥー」というわけです。
タトゥーの語源は、タヒチ語で「叩く」という意味の「ta tau（タタウ）」だと言われています。ちなみに「入れ墨」という言葉がもともとの表記で、1910年に谷崎潤一郎の著書『刺青（しせい）』が発表されて以降、「いれずみ」の漢字表記として「刺青」も使われるようになったんですよ。
針を刺す深さの違い？
一般的に言われる違いとして、「針を刺す深さが違う」という説があります。刺青は皮膚の真皮層（深さ1.5～2mm程度）まで深く針を刺すのに対し、タトゥーはそれより浅い部分に針を刺して色素を入れるとされています。
ただし、これは明確な規定があるわけではなく、実際に絵柄を彫る彫り師によって異なりますし、彫られる人の体質や使用するインクによっても変わってきます。つまり、「何ミリの深さに刺すから刺青、何ミリだからタトゥー」という明確な基準はないんです。
和彫りと洋彫りの違い
タトゥーという言葉が日本に浸透してからは、絵柄や文字の違いによる呼び分けも生まれました。
和風的な絵柄や文字を彫ったものを「和彫り（刺青）」、西洋的な絵柄や文字を彫ったものを「洋彫り（タトゥー）」と区別することが多いです。
また、ヤクザが入れるようなものを「刺青」、ファッションとしてカジュアルに入れるものを「タトゥー」と呼び分けることもあります。さらに、年齢層による呼び方の違いもあり、高齢者は「刺青」、若者は「タトゥー」と呼ぶ傾向があるようです。
ただし、最近では和柄を繊細でカラフルなタトゥーで入れたり、和柄と洋柄をミックスさせたりするなど、絵柄や文字だけでタトゥーと刺青を明確に区別するのは難しくなっています。海外では刺青もタトゥーと呼ばれるなど、使い分けは個人によって異なるのが現状です。
歴史的な背景
入れ墨（刺青）には歴史的な背景もあります。江戸時代や古代中国では、刑罰として刺青を入れていました。顔や腕に刺青を入れることで前科の印を表現していた歴史があり、江戸時代では刺青を入れた人のことを「入れ墨者（いれずみもの）」と呼んでいました。
特に江戸時代の前科者の顔や腕に入れられたものを指す場合は「入れ墨」と表記することが多いようです。
刺青・タトゥーの除去について
刺青もタトゥーも、一度入れると簡単には消せません。皮膚に浅く針が刺されていれば比較的除去しやすいと言えますが、それでもレーザーが反応する色が使われていることが条件です。
伝統的な手法で彫られたものや、さまざまな色が使われているものは、高性能のレーザー機器でも肌をもとの色に戻すのが難しいと言われています。
医療機関や美容外科で行われる除去方法は主に以下の3つです：
- レーザー照射：レーザーで徐々に薄くする方法で、複数回行う必要があります
- 単純切除：対象部分をメスで切除し、近くの皮膚を縫い合わせます。大きさによっては何回かに分けて切除が必要です
- 切除したあとに皮膚移植：切除する部分が大きい場合に、お尻や太ももの皮膚を移植します。1週間ほど入院が必要です
アートメイクとの違い
最近人気のアートメイクも、針を使って皮膚に色を入れるという点では刺青やタトゥーと似ていますが、いくつか重要な違いがあります。
アートメイクは眉やリップなどのメイクを半永久的に施す美容法で、以下のような違いがあります：
色を入れる深さ
アートメイクは表皮層（0.03-0.05mmの深さ）に色を入れるのに対し、タトゥーや刺青は真皮層（1-2mmの深さ）に色を入れます。そのため、アートメイクは徐々に退色していき、1-3年程度で薄くなっていきますが、タトゥーや刺青は半永久的に残ります。
目的の違い
アートメイクは素顔を美しく見せる、メイク時間を短縮するといった美容目的が主ですが、タトゥーや刺青は芸術表現やファッション、文化的・宗教的な意味合いなど、様々な目的で入れられます。
痛みの程度
色を入れる深さが違うため、痛みの程度も異なります。タトゥーや刺青は比較的痛みが強いのに対し、アートメイクは痛みが軽く、多くの場合は麻酔を使用して痛みを抑える工夫がされています。
まとめ
入れ墨とタトゥーの違いについて、いかがでしたか？基本的には同じものを指す言葉ですが、歴史的背景や文化的な文脈によって使い分けられることがあります。和彫りと洋彫り、針を刺す深さ、年代による呼び方の違いなど、様々な観点から見ることができます。
ただ、どちらも一度入れると除去するのが難しいという点は共通しています。もし入れることを検討されている方は、その点をしっかり理解した上で決断することが大切ですね！
「自分の肌に刻む芸術は、一生の伴侶となる。選ぶなら慎重に。」 – 彫り師 山本英二
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました！皆さんの毎日が素敵な発見でいっぱいになりますように！
