こんにちは！ミーミルメディア編集長のしげっちです。今日は高齢者施設選びで悩むことの多い「老健と特養の違い」について、ギュウギュウに詰め込んで解説していきますね。
家族の介護が必要になったとき、どんな施設を選べばいいのか迷いますよね。特に「老健（介護老人保健施設）」と「特養（特別養護老人ホーム）」は名前が似ていて混同しがちですが、実はまったく異なる目的を持った施設なんです。皆さんが適切な選択ができるよう、その違いをスッキリ解説していきましょう！
老健と特養の基本的な違い
まず押さえておきたいのが、両施設の基本的な目的の違いです。
特養（特別養護老人ホーム）は、在宅での介護が難しい要介護高齢者が、終の棲家として長期的に生活するための施設です。日常生活の介護や身の回りの世話が中心となります。
一方、老健（介護老人保健施設）は、病院での治療を終えた方が「在宅復帰」を目指してリハビリに取り組む中間施設です。医療ケアとリハビリテーションに重点が置かれているんですよ。
この目的の違いが、入居条件やサービス内容、費用などあらゆる面に影響してくるんです。
入居条件の違い
老健と特養では、入居するための条件が異なります。
特養の入居条件
特養は原則として「要介護3以上」の方が対象となります。ただし、要介護1～2の方でも、認知症が重度であったり、介護してくれる家族がいなかったりする場合は「特例入所」が認められることもあります。
老健の入居条件
老健は「要介護1以上」の方が対象で、全身状態が安定していることが条件です。病気やケガの治療後、すぐに自宅に戻ることが難しい方が一時的に入居するイメージですね。
ボクの知り合いのおばあちゃんも、脳梗塞の治療後に老健に入居して、3ヶ月間のリハビリを経て自宅に戻ることができました。このように「在宅復帰」を目指す方に適しているんです。
サービス内容の違い
目的が違うので、提供されるサービス内容にも大きな違いがあります。
特養のサービス内容
特養では、日常生活の介護サービスが中心です。食事、入浴、排せつなどの介助や生活支援が手厚く行われます。医療面では、定期的な健康チェックや必要に応じた医療機関との連携が行われますが、常駐の医師はいないことが多いです。
老健のサービス内容
老健では、医療ケアとリハビリテーションが充実しています。医師が常駐し、看護師の数も特養より多く配置されています。理学療法士や作業療法士などのリハビリ専門職による専門的なリハビリが行われるのが特徴です。
「うちのお父さんは足腰が弱ってきたけど、できるだけ自分で歩けるようになってほしい」という場合は、老健のリハビリが適しているかもしれませんね。
入居期間の違い
入居期間にも大きな違いがあります。これは施設選びの重要なポイントになりますよ！
特養の入居期間
特養は基本的に終身利用が可能です。平均入所日数は約4年（1,405日）と長期間にわたります。そのため、入居待ちの方が多く、入居までに時間がかかることが一般的です。
老健の入居期間
老健は原則として3ヶ月の入居期間で、3ヶ月ごとに状態を確認して入居継続を判断します。平均入所日数は約299日（1年未満）と、特養に比べて短期間です。在宅復帰が可能と判断されれば退所することになります。
「お母さんの介護は長期的に必要になりそうだな」と感じる場合は特養、「リハビリをしっかり受けて自宅に戻ってほしい」という場合は老健を検討するといいでしょうね。
費用の違い
気になる費用面についても見ていきましょう。
特養の費用
特養の月額費用は、要介護度や居室タイプによって異なりますが、一般的に8～13万円程度です。公的施設なので、民間の介護施設と比べると比較的安価です。
老健の費用
老健の月額費用は、8～14万円程度で、特養とそれほど大きな差はありません。ただし、リハビリや医療ケアが充実している分、特養よりもやや高めに設定されていることが多いです。
どちらの施設も、介護保険サービスなので、基本的に入居一時金は不要です。月額費用の内訳は、介護サービス費、居住費、食費、日常生活費などから構成されています。
施設の設備・環境の違い
施設の設備や環境にも違いがあります。
特養の設備・環境
特養では、長期間生活することを前提としているため、居室の広さは従来型個室の場合10.65㎡以上と定められています。個室や多床室（2～4人部屋）、ユニット型個室などがあります。
老健の設備・環境
老健の居室は、従来型個室の場合8㎡以上と定められています。リハビリ設備が充実しており、理学療法室や作業療法室などが設置されていることが特徴です。
「お父さんはプライバシーを大切にしたい人だから個室がいいな」「お母さんは人と話すのが好きだから多床室の方が合っているかも」など、入居者の性格や好みに合わせた選択が大切ですね。
どんな人に向いている？老健と特養の選び方
ここまでの違いを踏まえて、どんな方にどちらの施設が向いているのか、まとめてみましょう。
老健が向いている人
・病気やケガの治療後、リハビリが必要な方
・在宅復帰を目指している方
・医療ケアが必要な方
・短期間（数ヶ月程度）の入居を考えている方
・特養などの他施設への入居待ちの間、一時的に入居したい方
特養が向いている人
・要介護3以上で、常時介護が必要な方
・長期間の入居を希望する方
・終の棲家として考えている方
・医療ケアよりも生活支援や介護サービスを重視する方
・費用を抑えたい方
皆さんの大切な家族にとって、どちらの施設が適しているか、じっくり考えてみてくださいね。
まとめ：目的に合った施設選びが大切
老健と特養、どちらが良い悪いではなく、目的に合った施設を選ぶことが大切です。
老健は「在宅復帰」を目指す中間施設、特養は「終の棲家」となる長期入居施設という大きな違いがあります。入居条件、サービス内容、入居期間、費用などを総合的に検討して、ご家族に最適な選択をしてくださいね。
施設見学や体験入居なども活用して、実際の雰囲気を確かめることもおすすめです。ボクの母も施設に入居していますが、事前に見学したことで安心して決めることができました。
最後に、本日の名言をご紹介します。
「人生において最も価値あるものは、他者に対する思いやりの心である」 – アルベルト・シュバイツァー
大切な家族のために最適な選択ができますように。皆さんの介護生活が少しでも楽になることを願っています！
